スマホやパソコンなどのインターネット接続する用語に
「Wi-Fi」とか「光」とか「4G・LTE・5G」など呼び方があります。
これって、何のことなの?区別がつかない!
あらためて、聞き直すのもハバカレるこんなこと皆さんにもあったりしますよね。
また、知ったフリして、インターネット接続をしているが問題が起きたときに
対処の仕方も分からないでは先々安心してインターネットを楽しむことができません。
この記事では、まずWi-Fi(ワイファイ)、光回線、5G等の基本的な違いや
インターネット接続を仕組みが体得していただけます。
最後までお読みいただけるとうれしいです。
目次
Wi-Fiを使うってどういうこと?屋内と屋外の違い!
WI-FIを理解するために、インターネットへの接続の仕方を確認していきましょう。
インターネット接続を使うロケーションは、屋内の場合と屋外の場合があります。
屋内では、固定回線を近くの電柱を経由して光ファイバーケーブルを
屋内へ引き込みする工事(光回線という)によって、
屋内まで有線を引き込んでネット接続するものです。固定回線を使ったインターネット接続です。
※他に、光ケーブルではない接続方法としてADSLや
ケーブルテレビ用の接続機器(モデム)でのネット接続の仕方もあります。
屋外では、ドコモやソフトバンク、auの携帯通信業者(3大キャリアといいます)が
設置している基地局(アンテナ等)から無線で携帯電話やスマートフォンに
電波でやり取りする方法です。
移動通信システムでのインターネット接続です。
下図は、屋内と屋外で比較しています。
屋内イラストの赤色部が「Wi-Fi」という範囲です。
有線(光ファイバーケーブル)で屋外から入線し、Wi-Fiルーターを接続することで、
Wi-Fiルーターとスマホやパソコンを無線でつないでインターネット接続することを
Wi-Fiとか無線LANと呼称しています。
一方、屋外では、アンテナ基地局からの電波をスマホ/SIMや携帯電話で受送信していて、
この電波はWi-Fiではなく、移動通信システムと呼称しています。
ただし、屋外で、モバイルルーターを使う場合は、
下図のようにモバイルルーター(SIMフリー版とキャリア版があります)がアンテナ基地局からの電波で送受信して、
パソコンやタブレットに無線でつなぐこともWi-Fi機能になります。
パソコンやタブレットの仕様に、「LTE対応」とか「Wi-Fi対応」の表示がありますよね。
この「LTE対応」は移動通信システムの4G(LTE)「主に2.1GHz帯」を示すもので、
端末には「SIM版とキャリア版」があって、モバイルルーターは必要ありません。
一方、「Wi-Fi対応」がWi-Fi規格のIEEE 802.11acなど
「2.4GHz・5GHzの周波数帯」の規格仕様になっているもので
屋外では、主に「モバイルルーター」等を通して接続することをいいます。
公共無線LANでは、直接、モバイル端末でネット接続ができます。
スマホの「テザリング」はこのモバイルルーターの代わりができます。
(モバイルルーターの特徴)
<利点>固定回線が不要で、どこでも持ち運んで使える。
<難点>自宅や公共無線LANのWi-Fiと違って、スマホやSIMの通信量に制限がある場合、
その制限を超えると極端に速度が遅くなります。
どうでしょう、Wi-Fiとは、どの範囲をいうのかご理解いただけたと思います。
Wi-Fiと光回線と5G―まったく役割が違います!
おおまかに、この3つの言葉を表すと
「光回線」とは、屋内へ引き込む固定回線です。
「Wi-Fi」や「5G」は無線でつながる電波規格の呼称です。
一般的にインターネット接続はどのようにつながっているのか、その流れから説明していきます。
屋内でのネット接続は、ルーターを使ってWi-Fi化
まず、ネット接続工事の流れで、屋内でネット接続するのには、インターネット接続会社(プロバイダーといいます)が光回線を屋内のコンセントに光ファーバーケーブルで引き込む工事をします。
続いて、屋内の光コンセントに光回線終端装置(ONUといいます)の取り付け工事を行います。
この回線終端装置にルーター(Wi-Fiルーターとか無線ルーターといいます)をLANケーブルでつないで取り付け、そのルーターから出る電波でスマホやパソコンなどにネット接続します。(この一連の流れを「無線化(Wi-Fi化)する」といいます)
この無線の電波が2.4GHz(ギガヘルツ)や5GHzの周波数帯を使っていて、Wi-Fi規格名がIEEE 802.11acやIEEE 802.11nなど、最近のナンバリング規格名ではWi-Fi4やWi-Fi5という呼び方があります。
現在は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)が、最新規格で、より最速で安定化して出てきています。
しかし、出始めて間もないことから、高価で機種も少ないのが現状です。これから対応機種も増えて安価になることを期待するところです。
下記はWi-Fi規格の仕様内容の比較表です。
世代順に表示しています、第6世代が最新規格になります。
規格・ロゴ | 周波数帯 | 最大通信速度 | 特徴 |
Wi-Fi6/11ax
(IEEE 802.11ax) |
2.4GHz帯
5GHz帯 |
9600Mbps | 第6世代(2019年)
11acからさらに高速化。同時に複数の端末と通信できて実行速度が下がりにくい。11ax対応機器(スマホなど)はバッテリーの持ちが長くなる。 |
Wi-Fi5/11ac
(IEEE 802.11ac) |
5GHz帯 | 6900Mbps | 第5世代(2013年)
現在、店頭で購入できる製品の主流規格。11aを改良し、データ圧縮率を高めることで伝送速度を大きく高めた規格。11a同様に電波干渉を受けにくいが、伝送距離が短く、障害物に弱い。接続対応機器が多いのが特徴だ |
Wi-Fi4/11n
(IEEE 802.11n) |
2.4GHz帯
5GHz帯 |
600Mbps | 第4世代(2009年)
11b/g/aに互換性。2.4Ghz帯と5GHz帯の両方に対応。速度も11b/g/aから向上。安定した通信を実現している |
11g
(IEEE 802.11g) |
2.4GHz帯 | 54Mbps | 第3世代(2003年)
伝送距離が長く、障害物に強い。一方、2.4GHz帯は他にも使用している電子機器が多く、電波干渉が起きやすい。「11b」との互換性があり、約5倍の通信速度を持つ規格。「11a」と同時に接続することができる機器もある |
11a
(IEEE 802.11a) |
5GHz帯 | 54Mbps | 第2世代(1999年)
5Ghz帯を使用している電子機器が少ないため、他の規格に比べテレビや電子レンジなどの家電製品との電波干渉を受けにくい。 一方、伝送距離が短く、障害物に弱い。なお、11b/g/nとの互換性はない |
11b
(IEEE 802.11b) |
2.4GHz帯 | 11Mbps | 第2世代(1999年)
Wi-Fiの登場初期に普及した規格。高速ではないが、導入コストが安い。伝送距離が長く、障害物に強い。電子レンジで利用されている周波数帯に近いため電波干渉を受けやすい |
11
(IEEE 802.11) |
2.4GHz帯 | 2Mbps | 第1世代の規格
(1997年) |
(最高通信速度は、BUFFALO表示速度を引用)
※回線終端装置にはルーター機能を備えている機器もありますが、一般的にはWi-Fiルーターによる無線Wi-Fi接続です。
※「ONU」とは、光回線用で、「モデム」とは、ADSLやケーブルテレビ用の接続機器の総称です。
「ホームゲートウェイ」とは、厳密にいうと、ひかり電話の機能が付いたルーターのことです。
屋外では「移動通信システム」の電波(5G等)でネット接続
屋外では、3大キャリア等の基地局(アンテナ等)からそれぞれの範囲で電波を出すことによって送受信端末機器(スマホのSIM等)に通話やデータを受け渡すことができるものが「移動通信システム」というものです。
この移動通信システムの接続規格名を「4GやLTE、5G」という名称を使います。
5G(ファイブジー)の電波は、3.7GHz(ギガヘルツ)や28GHzの周波数帯を使っています。
※この移動通信をWi-Fiとはいいません。
モバイルルーター(Wi-Fiモバイルルーターとか無線モバイルルーターといいます)を使って電話回線につないでネット接続する場合はモバイルルーターWi-Fi(下図参照)といいます。
ほかに、「公衆無線LAN」もWi-Fiルーターによる接続方法です。
Wi-Fiと光回線と5Gの一般的な範囲の違いをまとめて、端的にいいますと下記のようなことになります。
「光回線」は、屋内に引き込む固定回線(主に光ケーブルです)をいいます。
「Wi-Fi」は、端末機器と無線で接続することいいます。(屋内・屋外でも使えます)
「5G」は、移動通信システムの電波をいいます。(屋外・屋内でも使えます)
Wi-Fiを使うメリットとは?移動体通信との違い!
この両者比較の前に、パソコンをLANケーブルでインターネット接続する場合は、Wi-Fi接続よりは安定化が図れて、速度低下を招かないメリットがあります。
しかし、動きながらとはいきませんので機動性はマイナスです。
Wi-Fiを使うメリットとは?
で、Wi-Fiを使って屋内でインターネット接続するメリットは、
1)家中どこでも動きながらネット検索や動画視聴やショッピングができることです。
2)Wi-Fiは、モバイル通信(移動通信)の容量制限を受けて遅くなるということはないので安心して使うことができます。
この2点がメリットです。
屋外では、公衆無線LANとモバイルルーターによるWi-Fi接続も可能です。
公衆無線LANを使える場所は、コンビニや駅など限られた場所になります。
さらに、Wi-Fiを使う大きなメリットは、スマホやタブレット、パソコンのネット接続は思う存分使えるのは元より、現在のWi-Fi利用は、テレビ、白物家電や蛍光灯、掃除機、エアコンなどあらゆる家電に対応できるようになっていてスマホ1台でWi-Fiを使って自宅の掃除から温度管理、調理、テレビ録画といったことまでコントロールできるようになってきていることです。
移動体通信を使うメリット・デメリットは?
移動体通信メリットは、屋内外どこでもNTTドコモやau、softbankのキャリアアンテナからの電波が届く範囲で自由に動きながらでも接続できることです。
ただ、デメリットとして、このキャリアとの契約内容(データ容量)に制限があると、制限を超えた場合に極端に速度が低下してしまうことです。
モバイルルーターの使い方!
一方、モバイルルーターは、移動通信(モバイル通信)の電波をモバイルルーターが受信して、端末にWi-Fiで無線通信を行うため、モバイル通信のデータ容量の制限によって影響を受けることになります。
(容量無制限ですと問題はないのですが・・・。)
両者の通信方法を整理すると、主につぎのことがいえます。
★Wi-Fiは、光回線(固定回線)につながった無線。
(光回線にはデータ制限契約がありません)
★移動体通信は、キャリアの電波とつながった無線。
(移動体通信にはデータ制限契約があります)
何気なく使っている使い慣れたような言葉ですが、それぞれのメリットが活かせるように使い分けができるといいですね。