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「医薬品・医薬部外品・化粧品・薬用」にはどんな違いがあるの?
毛髪の手入れで商品選びで知っておきたいこと!
医薬品、医薬部外品、化粧品、薬用とかいろんな表示があります。
なにか効果がありそうな広告文がありますが、本当の効能はあるのか心配ですよね。化粧品などスキンケアでは、直接肌に影響を及ぼすためこの違いも知っておきたいことです。
そして、内容によっては肌に合わずにケアするはずが悪化してしまうようなことが起きることもあります。後述に国民生活センターや厚生労働省の注意喚起の一例も書きとどめますので興味があればみてください。
厚生労働省が定義している内容を見てみましょう
一般的なスキンケアは「薬事法」により
- 医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
のどれかに分類されているのです。
効果や効能の範囲も厚生労働省より有効成分が配合される内容で明確に分類されて認証を行っています。
医薬品 ☛ 病気の「治療」目的とした薬のこと
医師の処方する処方薬や、ドラックストア・薬局で購入することもできる大衆薬(OTC)というのもあります。ワセリン・保湿外用剤などがスキンケアに用いられる医薬品です。
医薬部外品 ☛ 症状の「防止・衛生」を目的に作られています
厚生労働省が承認する効果・効能に有効な成分を一定の量で配合されたもの。広告訴求は次のような表現で訴求することができます。
- 肌荒れ・荒れ性
- にきびを防ぐ
- 日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ
- 皮膚の殺菌 など
【医薬部外品「いわゆる薬用化粧品」の承認審査事項】
厚生労働省医薬食品局審査管理課長より
薬食審査発 0502 第1号 平成26年5月2日付で
各都道府県衛生主管部(局)長宛に、次のように通知されている(抜粋)
(通知内容)
薬事法第2条第2項に規定する医薬部外品「いわゆる薬用化粧品」の製造販売にあた っては、個別品目毎に厚生労働大臣の承認が必要とされているところである。 今般、いわゆる薬用化粧品のうち、薬用シャンプー及び薬用リンス中の有効 成分の種類、規格、配合量、用法、用量等について、その承認前例をもとに承 認審査に係る留意事項(以下「留意事項」という。)を別添のとおり作成した。
薬用シャンプーとは、毛髪・頭皮を清浄にする等のために用いられるものである。
《薬用シャンプーの効能・効果の範囲》
- ふけ・かゆみを防ぐ
- 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ
- 毛髪・頭皮を清浄にする
- 毛髪・頭皮をすこやかに保つ
- 毛髪をしなやかにする
薬用リンスとは、洗髪後に、毛髪の水分・脂肪を補い保つ等のために用いられるものである。
《薬用リンスの効能・効果の範囲》
- ふけ・かゆみを防ぐ
- 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ
- 毛髪の水分・脂肪を補い保つ
- 裂毛・切毛・枝毛を防ぐ
- 毛髪・頭皮をすこやかに保つ
- 毛髪をしなやかにする
上記のような一例ですが、規定が設けられています。
また、次の図のように厚生労働省が、薬用シャンプー・薬用リンスの有効成分の使用方法により承認審査基準が設けられています。
薬用 ☛「医薬部外品」として認められている表示
薬用=医薬部外品 ということで、同じ意味になります。
上記の医薬部外品に別途追加された部外品指定が次のものです。
都道府県知事の承認に係る医薬部外品
平成29年 3月厚生労働省告示 改正
① 清浄綿
(乳児の皮膚若しくは口腔くう、授乳時の乳首若しくは乳房又は目、性器若しくは肛門の清浄又は清拭しきに用いることを目的として製造された綿類)
②生理処理用品
(経血を吸収処理することを目的として製造された綿類(紙綿類を含む。))
③ 染毛剤
(頭髪の染毛、脱染又は脱色を目的として製造された外用剤(頭髪を単に物理的に染色するものを除く。))
④ パーマネント・ウェーブ用剤
(毛髪にウェーブを持たせ、保つこと又は毛髪のくせ毛、ちぢれ毛若しくはウェーブ毛髪を伸ばし、保つことを目的として製造された頭髪用の外用剤)
⑤ 薬用歯みがき類
(ブラッシングにより歯を磨くこと又は洗口することを目的として製造された口腔くう用の外用剤)
⑥ 健胃清涼剤
(胃の不快感の改善を目的として製造された内用剤であって、カプセル剤、顆か粒剤、丸剤、散剤、舐し剤、錠剤又は内用液剤の剤型のもの(生薬のみからなる製剤を除く。))
⑦ ビタミン剤
(肉体疲労時、中高年期等のビタミンの補給に用いることを目的として、一種以上のビタミンを主体とし製造された内用剤であって、カプセル剤、顆か粒剤、丸剤、散剤、舐し剤、錠剤、ゼリー状ドロップ剤(有効成分にペクチン、白糖などを加え、ゼリー状の一定の形状に製したもので、口中でそしゃくして用いる製剤をいう。以下同じ。)又は経口液剤の剤形のもの)
⑧あせも・ただれ用剤
(あせも・ただれの改善を目的として製造された外用剤であって、外用液剤又は軟膏こう剤の剤型のもの)
⑨うおのめ・たこ用剤
(うおのめ・たこの改善を目的として製造された絆創膏こうの剤型のもの)
⑩かさつき・あれ用剤
(手足のかさつき又はあれの改善を目的として製造された外用剤であって、軟膏こう剤の剤型のもの)
⑪カルシウム剤
(妊娠授乳期、発育期又は中高年期におけるカルシウムの補給に用いることを目的として、一種以上のカルシウムを主体とし製造された内用剤であって、カプセル剤、顆か粒剤、散剤、錠剤又は内用液剤の剤型のもの)
⑫喉清涼剤
(喉の不快感の改善を目的として製造された内用剤であって、トローチ剤又はドロップ剤の剤型のもの)
⑬ビタミン含有保健剤
(滋養強壮、虚弱体質等の改善及び肉体疲労等の場合における栄養補給に用いることを目的として、一種以上のビタミンを主体とし製造された内用剤であって、カプセル剤、顆か粒剤、丸剤、散剤、錠剤、ゼリー状ドロップ剤又は経口液剤の剤形のもの)
⑭ひび・あかぎれ用剤
(ひび、あかぎれ等の改善を目的として製造された外用剤であって、軟膏こう剤の剤形のもの)
⑮浴用剤(浴槽中に投入して用いられる外用剤)
化粧品:医薬部外品より、効能・効果がゆるいもの
広告訴求は、次のような表現となります。医薬部外品の上記のような表現では訴求することができません。
- 清潔にする
- 美化する
- 魅力を増す
- 健やかに保つ など
上記のように、医薬品・医薬部外品・化粧品の違いがハッキリしていて、医薬品・医薬部外品は容器等に違いが分かる表示が必ずあります。表示のないものは化粧品の分類となるようなものですね。
効能効果が左から高い順にすると
医薬品 > 医薬部外品(薬用化粧品) > 化粧品 となります。
医薬部外品・薬用については分かりましたが、医薬品についてはどうでしょう。
医薬品は、H26年からインターネット販売の可能範囲が拡充され、ほぼ、医師の処方薬以外は販売できることとなっています。
この医薬品の違いが、商品のパッケージにも出てきますので知っておく必要がありますので別記事でお示しします。(追ってアップします)
毛髪お手入れに関する商品選びの基礎的な種類についてお分かりいただけましたか?よければ、お手入れ品を選ぶためのコンテンツを「毛髪のお手入れ」内で見ていただければ決められると思います。また、そちらでお会いしましょう。〈感謝〉